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最近流行の注目単語⑤ RPA -製造業における活用事例とポイント- まとめ一番製造業にとって必要だったのは?

2018.10.22

今回はRPAに関して事例を紹介します。また5回連載のまとめを“一番必要な事は?”と題して掲載します。
*「RPA」の詳細については書籍で勉強していただき、ここでは活用のヒントとなる事例を紹介します。
*機密保持のため、若干抽象的な表現になっている部分があります。

1)RPAについて

RPAとはRobot Process Automationの略称であり、パソコン、ソフトウェアに対して人手で行っている業務を自動化するテクノロジーとして近年流行ってきています。画像の検査等で不良検知を紹介してきましたが、ロボットプロセスオートメーションという意味では同じものになります。ただし、検査の場合は不良判定という付加価値がありますが、転記的な付加価値が低い業務も多くRPA適用の対象になります。

特に以下の業務はRPAに向いていると言われています。
・一定のルールに従って繰り返す
・Excel等に代表されるようにデータが構造化されている
・Windowsやクラウドのアプリを使う
・業務が標準化されている

2)製造業でのRPA事例①

業種:家電メーカー
従業員数:非公開
活用ポイント:注文書の取り込みから納品書まで自動的に一元管理

この部署では注文書から納期の管理や複数の製造依頼、ロット単位での手配などを行っています。そのような受発注情報の管理は、異なる複数のExcelシートで行われています。そしてデータの入力や他部署への依頼送信なども、大部分を手作業で行っていました。

手作業によるExcelシート入力といった作業プロセスは、部門間での業務効率を高める上で課題となっていました。また、注文書・納品書等の画像データを格納する必要もあり、それらを手作業で入力していくというプロセスで人為的なミスが発生する事もありました。

そこでRPAを用いて、「データ管理や更新」「発注元への出荷案内の出力」「他部署への依頼送信」といった作業の大部分が自動化されました。メール送信前やデータが正しく入力されているかどうかの要所でのチェック工程は一部残していますが、作業にかかる手間は約1/4という効率化になりました。例えばですが、スプレッドシートからのPDF書類作成も自動的にやれば約30秒のため作業時間の削減が実現しています。

ただしRPAに関しては、導入のためのちょっとした設定やプログラミングより、以下3点のほうが重要です。
・その業務を元々行っていた人への説得、この部署でも“働き方改革”などと反発を買う旗印を掲げてしまい結構実際反発があったこと。
・その業務は本当に必要か?入力が大変だからRPAを導入はちょっと待って考える必要があります。元々その業務自身を減らす上流(前)工程の見直しをすべきです。
・投資対効果が案外厳しい。安価なRPAもありますが年間100万円としてその分の効果算出をしてみても、付加価値が低い業務故、案外ペイしない場合がある。かつあまりミスしてない作業だとミス撲滅もうたえない。

*編集者より この連載では商品の紹介はしてきませんでしたが、ぜひ皆さんに知ってもらいたい商品があります。RPAやIOTではExcelに装置データを収集したい場合が多いと思います。ただし既存PLCからパソコンのExcelにデータを高速に転送するソフトウェアを自作することは困難です。そういった場合「代官山」というソフトウェアを活用ください。PLCからパソコン上のExcelへのデータ転送が簡単な設定だけで可能です。詳細は以下URLをクリック確認下さい。

https://ofs.satori.site/daikanyama32

3) 一番大事な事は?

今まで5回に渡り最近流行りだしてきている「深層学習・機械学習・ビッグデータ・IoT・BI・RPA」を解説してきました。それぞれは以下になります。
・深層学習
人間の脳神経回路をコンピュータ上で模倣した多層構造アルゴリズムであり、機械学習の一種になります。画像認識の精度が高い事でも有名です。
・機械学習
人工知能における研究課題の一つで、人間が自然に行っている学習を機械で同様にやろうとする事になります。
・ビッグデータ
巨大で複雑な多種多様な例えば、センサー系のデータ、音声、テキストデータといった幅広いデータの事になります。
・IoT
様々な「物」がインターネットに接続され相互に通信する事です。
・BI
企業が持つ膨大なデータを分析し、経営意思や品質改善の決定に役立てる事になります。
・RPA
手作業の業務を自動化するテクノロジーです。

こういったテクノロジーは、いずれもデータドリブンなものです。

1.データを取得する
深層学習や機械学習は当然データが無いと、出来ません。そのため最初にデータを取れそうなIoTしかりBIを導入して、現状を把握していく事が中心になります。

2.データの取得を効率化
データを取る事に注力するのではなく、BI・RPAといったツールを用いて効率化を図っていくことが重要になります。

3.データを活用へ
この段階に至って、統計的な手法や機械学習・深層学習を始める事になります。

私の知る限りデータを取得していないのに分析ツールを導入しようやデータの取得だけで手いっぱいになったケースは数多く聞いています。これらは活用まで至らず失敗しています。また、世の中の技術者・研究者(グーグルの人でさえ)で言われていることも処理アルゴリズムの工夫を色々行うよりもまず、よりよい学習データが重要と言われています。また驚くことに実際にデータだけを専門に作る会社もでてきています。

収集データこそ命であり掲載第1回の画像データの使い方、第2回のデータが少ない場合の対応、第3回のデータ欠落、第4回のデータさえあればいいというデータ過信などすべてデータに関することであり読み返していただけたら幸いです。

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